6月1日~3日(イタリア・バリ⇒ギリシャ・アテネ) [世界散歩]

皆さん、ご無沙汰です。私は今、トルコ・イスタンブールにいます
すいません、ネット環境はいいのですが更新する時間がなかなかありません
写真の添付に意外と時間がかかります。では続きお楽しみください


6月1日イタリア7日目(バリ)

ローマの観光もそこそこに電車でバリという都市に移動し、そこからフェリーでアテネへ
これが今日のプランだ
ヨーロッパの列車時刻表には書いてあるので問題なく行けると思う

昨日、時間切れで中に入り損ねたコロッセオだけ見学に行く
ローマで唯一チケットを買うのに並んだ。12€は高い!
中に入ると黒猫が遺跡の中から出て来て人ごみを縫うように駆けて行った
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コロッセオより黒猫をレンズで追う
ヨーロッパでは野良ネコを見る機会は少ない
猫を見るだけで機嫌が良くなる自分を再確認した
一方で、放し飼いにしている犬は良く見る
リードを付けている確率は20%に満たないと思う
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コロッセオ内は朝一だというのにツアー客でいっぱいだった
唯一混む場所なので朝一で訪れようという作戦なのだろうか
驚く事はコロッセオ内喫煙可能である
通って来たヨーロッパ圏の国全て喫煙万歳
室内でなければ、歴史的建造物であろうとほぼ喫煙可能という常識
ポイ捨て万歳なのである
また、たばこは日本と比べ2倍くらい高いにも関わらず
道端で「ちょうだい」でほぼもらえる
「彼女の分も2本ちょうだい」なんて光景は良くあることだ
(メンソールは人気がないので日本人は注意)
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コロッセオ見学後、ふらふらとローマの街並みを見学しながら駅へ
すると地元向けの市場を発見!まさに今、魚が解体されている
雑貨屋さんでは、すぐ裏の道で2.5€のスプライトが0.8€で売られていた
地元民と観光客の差は大きい。
出口でお恵みのおばあちゃんを見た
さっきまで教会の前でお恵みをしていたおばあちゃんだ
いっしょにいた女の子に見覚えがあるから間違いない
おばあちゃんはお恵みではなく、他のおばあちゃん達と集まって飲み物を飲んでいた
そこにあったのは、いつもの顔ではなく笑顔だった・・・

ローマ駅に到着!ここから、また3時間かけてバリという都市を目指す
切符自販機で安いチケットを探すが、フェリーに間に合うためには
快速に乗らないと間に合わない。40€は高い!
フェリーがいくらかわからないが、100€を超えたら飛行機と変わらない!
悩んだ結果、情報不確定のフェリーを選ぶ
気分は既にワンピース。船に乗りたい
そろそろ飛行機の乗り換えも平凡な旅も飽きてきた
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昼飯を駅前の地元向け食堂で食べる
得体のしれない品が並んでいる。お薦めのご飯を注文する
牛乳とチーズとなにかが入っているらしい
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おそるおそる食べてみるが意外な程に美味い!
しかし、地元というよりヨーロッパ人向けの食堂だったのか高かった
そういえばマックも高かった!セットが7.4€!(日本の約2倍する)
思いのほかに食費には予算を削られ大ピンチである

14時45分
バリ行きの電車に乗り込む
この電車は指定席だったらしく、最初に座った席で間違っている事に気づく
はっきり言って、この辺の乗車システムがいまいちわからない
電車はイタリアの田舎町を駆け抜けていく
ローマから南に行けばナポリだったが、バリは反対側の海に面している
イタリアに関しては、まさに縦断したと言っていいだろう

1時間程走ると、乗っている人達が続々と降りる
そんなに大きな都市なのかと降りる人を見ていると「チェンジ」と言われた
横に座っていた青年が親切に教えてくれた
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前にもあったが、列車の時刻表にはバスに乗り換える情報は一切書かれていない
急いで荷物をまとめて後をついて行く

バリ行きのバスに乗り換え、今度は山道を行く
山の上の方にはお城が見える。
こっちは土地が余っているのか古い廃墟も取り壊されず残っている事が多い
小一時間してから、また電車に乗り変える
予定通り出発したはずが、バリ到着は1時間くらい遅れてしまった
このままでは20時のフェリーに間に合わない
仕方ないので、この旅2回目のタクシーに乗る
バリ市内は、洗練されていて田舎というよりはオシャレな街だった
15€痛い出費だ

19時50分
なんとかフェリー乗り場に到着
急いで切符売り場に向かうが、店員はイタリア語しかしゃべれない
間に通訳の観光客が入ってようやく通じる

どうやら、このカウンターは国内線用で国外線用は20時で閉まったとの事。
明日、来て下さい。さようなら
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途方にくれる。
高い電車のチケットとタクシーを使って来たのに間に合わなかった
と、いうより間に合ったのに閉まってた・・・

市内に戻る元気もお金もなく野宿する事に決める
船着き場でたたずんでいると、韓国人が話しかけてきた
韓国語。残念ながら韓国人ではない。
違うとわかると、違った・・・という顔をした
暇だったので、どこまでいくのか聞いてみた
「グレース(ギリシャ)」
おお!行先一緒じゃないか!しかし、俺はチケットがない
韓国人は間に合わないから電話で予約したんだ!と教えてくれた
自分の持っている電車の時刻表は、あくまでも電車なので
そこまで情報がなくても仕方がない。
彼らは、スペイン、スイス、イタリアと回って来たそうだ
英語をしゃべれる彼らとフェリーがでる1時間位の時間を過ごした
今日は野宿しようと思う、と伝えるとめちゃくちゃ寒いよと言われた
南下してきた自分としては結構自信があったので大丈夫!と答える
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チンは26歳、チョウは29歳でテジャンとソウルに住んでいる
ソウルは旅の最終地だと伝えると、来たら連絡しろよ!という話になった
二人に日本について聞いてみた
韓国では木村拓哉が人気らしい!そして日本ではヨン様だろ?と
簡単な日本語をチンは喋る。高校で習ったらしい
昔は色々あったけど、俺らの年代は日本好きだぜ!と最後に言ってくれた
イタリアの地で思わぬ出会いがあったものだ
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搭乗手続きが始まり、二人を見送る
フェリーはその後、車や荷物の運搬で3時間程泊まっていた
乗る予定だったフェリーの横で夜空を見ながら考える
なぜ俺は乗れなかったのか?
電車が遅刻したからか?切符売り場が早く閉まったからか?よく調べなかったからか?
色々な悪要素が重なってしまった
旅の初めての赤信号にテンションは下がる
切符売り場には自販機があった。
唯一食糧調達ができる!持っていた小銭を入れる
10€足らない。小銭がなくなってしまった
札は入らない。カウンターで両替を頼むも拒否され、お金も飲みこまれてしまった
ツイていない時は、とことんツイていない
持っていた全ての厚着をきて4枚。それでも寒い。海の近くを侮っては行けなかった。
食料もなく、水もなく、夜中の2時。
体調の限界を感じて近くのホテルに泊まろうと、移動する
観光客は勿論のこと、人ひとりいない港を歩く。
来た時は開いていた門も閉まっていた
ひたすら出口を目指して歩く。
途中で警備の車がやって来た
やはり英語ができないらしく、ジェスチャーで船着き場で寝ろ!と言っている
そう言われても寒すぎるから無理だ
警備員はこの先は犬がいるから出れないと言っているようだ
わかった。じゃあ仕方ないから戻るよ。と言って別れた
そうは言っても・・・である。また出口を探して歩く
すると500メートルくらい先にライトに照らされた犬の集団が蠢いているのが見えた
数が多すぎて目を疑う
が、確認する時間もなく一斉にこちらに駆けてくる!
しかも超デカイ!早い!多い!
何かの漫画の主人公のように20キロの荷物を背負って逃げる
追いつかれたら死ぬ!喰われる!
警備員の言葉が脳裏をよぎる
どこまで行っても隠れる場所はない。いつかは追いつかれる
戦うしかない!という考えは大きさと数を考えすぐになくなった。
振り返るとすぐ後ろまで来ている
殺す!と言わんばかりに吠えまくる
ある意味、問答無用の殺し屋である
荷物が重いとか、体調が悪いとか言ってる場合ではない
こんなシナリオは予想になさすぎて現実的に頭が働かない
そこにちょうど、警備の車が帰って来た
犬の鳴き声を聞いて来てくれたのだと思う
警備員は、だから言ったじゃないか!という顔をしていた

参った。冗談じゃない!この船着き場は車なしでは外にも出れないのか
水もないのにどうしろと・・・
もう黙って朝を待つしかない。最初に決めた事だ
電話ボックスに入り、風を凌ぐ
5時頃、朝日が昇ってきた。
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なんとか生きていた。ワンピースどころではなかった
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なんとチープな冒険
それでも生き延びた喜びに笑みがこぼれた
馬鹿な旅行者である。
なぜ、ローマから簡単に飛行機に乗らなかったのか・・・
簡単ではない船旅。だが、それがいい

朝の7時頃、チケット売り場のドアが開き、ようやく中で休める
9時、チケット販売場が開く。やはりイタリア語はわからない。
今日出発の船があるのかもわからない
英語でチケットだけは購入できたが、詳しいやりとりは出来なかった
チケットは53€(ユーロパスというのがあると33€らしい)
予想していた通り、出発は夜の20時。
移動だけで3日も費やすという失敗である

出港まで約11時間
バリの街には戻らない
日当たりのいい場所で旅日記を綴る
結局、この港に丸一日以上滞在してしまった
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船は車なども乗せて20時に出発した
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大きな船は豪華だった。やっと個室で休めると思ったのだが、一番安いチケットを
購入したために映画館のようなシート席に案内された
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英語が通じないため多くはやりとりできないが一番安いのは部屋なしとは予想外であった
修学旅行の学生の団体が横をすぎて個室に上がって行く
ここに泊まる人がいるのか?という感じである
俺も少しの差なら個室が良かったよ、と思う
(確かデラックスが70€だった気がする、まあ、デラックスが個室かも不明だが・・)
最初は失敗したと思ったシートも人が少ないせいで4席くらい使う事が出来た
住空間についてはかなり適応力がついた。2日間風呂に入ってないのは気がかりだが。

夜中、船の中も寒すぎて目を覚ます。また4枚装備で寝る
みんな寝袋やテントを持っていて驚かされる
明日、船はアテネから300キロ近く離れたパーツ港に到着する
そこからフェリー会社が用意したバスでアテネまで移動する予定なのだが
チケットに到着港までしか書かれてない事が不安である
お金で解決するほどお金もなく、頼る日本人もいない時程心細いものはない

6月3日ギリシャ初日(アテネ)

12時30分
予定通りフェリーは港に着いた
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一応、フェリー内のカウンターで情報を聞く
アテネまではバスしかなく、チケットを持ってないなら買えと言われる
フェリーを降りると、フェリー社のマークが入ったバスが停まっている
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良かった、と思ったのも束の間、俺が持っていたのはチケットではなかった
チケット売り場に行けと言われるが、場所がわからないし、バスが出発してしまう
アテネ行きのバスが行ってしまったらここで1日足止めされる
軽いパニックになるが、港の警備員に聞いて、仕方なくバスチケット売り場に向かう
珍しくシティバンクがある。お金を下ろしたいが、移動が優先である
チケット売り場に行くと、そこはバスターミナルだった
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しかも早い時間もあってか、1時間おきにアテネ行きがあった
とりあえず、チケットを購入(17.2€)
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ここまでくれば一安心。出発まで15分、朝食にパンと水、明らかに安い。
バスは海沿いを走り高速へ!海沿いは浅瀬の色が薄く綺麗だった
高速に入ると驚く事に反対車線の区切りがない!
しかも、余裕ではみ出した車が向かってくる!これで事故に合わないのが不思議だ
約5時間後、アテネのターミナル駅に到着
バスを降りると野良犬がうろうろ・・・
嫌な思い出がよみがえる。それとともに好きな匂いもした
この匂い、タイのバンコクと同じ匂いだ。発展途上国の匂いと言おうか
さて、本来ならアテネ市内の地図を入手できるはずなのだが・・・
どこにもない。ここはどこだ?
アテネ市内にいるのは確かなのだが・・・
インフォメーションを探して聞いてみるも情報は得られず、
タクシーに乗るにも行き先が決まっていない。
また、困り果てる
タクシーの運転手も声をかけてくれるが、英語がしゃべれる人がいない
ローマ⇒アテネは、なんて大変な旅になったんだろう、と思う
迷っていても時間が経つだけなので、タクシー運転手に英語とジェスチャーで話しかける
すると、英語のできる運転手が呼ばれて登場した!
ホテルも予約してない事を伝えると、60€位ならいいホテルを知ってると言う
しばらく考えるが、一刻も早くこの状況から脱出したい!3日ぶりに風呂に入りたい!
そこにチェックインする事にする。
タクシー代は15€。値段相応かわからないが、仕方がない
タクシーの中で、運転手が知り合いのホテルに連絡する
タクシー代もホテル代も相応かわからなくても、無事ホテルに着けばいいと思う
運転手は若い時に日本を回ったんだぜ!と自分で巻いて作った煙草を吸いながら言った
バンコクと同じような渋滞道を車は裏道へと入り、ホテルを目指す
車のクラクションがあちこちで聞こえる
バンコク、大好きな街と同じ感じにテンションが上がる
運転手は走りながらどっちの方向に何があって、どう行くか解説までしてくれた
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ホテルに着くとチェックインをして運転手と別れた
なんかあったら連絡しろよ!と、ジョンと書いた連絡先をくれた
ホテルは連泊するなら安くなると言われるが、ミコノス島への移動もあるので1泊という
部屋を見ていないので、1泊と言うのは基本だ
しかし、運転手ができないと言っていたインターネットが実際はできる事が判明
既にここのホテルは基準を満たしている

実際、この後近くのホテルを回ってみたが、妥当な値段だった
目の前には5つ星ホテルまである立地。もしかすると当たりかもしれない
(貧乏旅行のレベルははるかに超えている値段ではあるが・・・)

ついでにミコノス島のチケットを探しに近くのツーリストへ
外国のツーリストを使うのは初めてである
ちゃんと英語が通じ、1つ星ながら53€で宿がある事を確認
ミコノス島は高い!と言われていたが、これなら行けると思う
楽園と言われる島。猫とゲイの島。夜は寝るのが惜しい島。
期待に胸が膨らむが、アテネ入りが遅れてしまったために
日程の調整が必要で予約はできない

広場でアテネの若者に呼び止められる
少し、警戒しながら近づくと日本人が珍しいのか大歓迎された
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この発展途上国の匂いは冒険の匂いだ!俺はそう思っている!
この旅で一番テンションが上がっている自分に驚く
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(街にいた女の子は顔を出しては変な顔をする)
地下鉄を探して駅に向かうと20時なのにシャッターが閉まっている
こんなに早くしまるものなのだろうか?
ホテルに帰ってカウンターで聞くとストライキだと教えてくれた
なるほど。ギリシャはまだ、政治不安のようだ
明日は動くから安心しな、と教えてくれた
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アテネ、もっと滞在したい!と思った

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猫

ローマの黒猫さんですか後ろ姿もかわいいです


旅にはハプニングが有る方が愉しいと言いますが…お疲れ様でした(:_;)

国により臭いが違うらしいですよね

何処が1番になるのかな?



by 猫 (2010-06-11 04:09) 

まゆ様

ハプニングがあって、大変でしたね(ーー;)
お疲れ様でした。
読んでいてどうなっちゃうの?ってドキドキしました。
そんなに犬がいるんですね。。。怖いわぁ。

国の匂いかぁ・・・。韓国はキムチっぽかったですよ。
by まゆ様 (2010-06-14 17:33) 

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